雑誌『SWITCH』の25周年特集号で、和田誠さんと対談しました。

和田誠さんと岩井パパの組み合わせ、ちょっと意外に思われるかもしれませんね。
でも、和田さんのお仕事の幅広さには、前々からとても興味を持っていました。
広告のイラスト、本の挿絵、似顔絵、装丁、絵本、アニメーション、さらに
実写の映画も監督し、映画評論やエッセイも多数。
今回、SWITCH編集部から、本や紙に関する仕事をされている大御所の方で
会ってみたい人はいませんか?と聞かれて、思いついたのが和田さん。
和田さんの絵や仕事は、まるで空気のようにいつもどこかでふと見かけます。
あのほんわかした絵柄もあって、なんの抵抗もなく目にすっと入ってくるのです。
でもすぐに和田誠だとわかる。それがすごいと思っていました。
さらに、何十年も前からあのスタイルで、なおかつ古びない。
その秘密を知りたいと思いました。

そして神宮前の仕事場をおじゃまして、びっくりしました。
まず目に飛び込んできたのは大きな壁一面を埋め尽くした何千冊かの本。
それがすべて装丁・和田誠でした。

それも全部の本が、和田さんの手描きの文字や、イラストによって装丁されたものなのです。
世にブックデザイナーは数あれど、こんな風にすべてを自分の絵や描き文字で
装丁してしまう人は他にいないのではないか?
まず、その事実にあらためて気がつき、内心驚愕しました。
とにかくどれを見ても和田誠。
長く仕事をし続ける、ということはこういうことなのか……
普段は空気のように感じていた和田さんのお仕事が最高濃度になった空間で、
ちょっと和田誠酔いになりながら、対談が始まりました。
続きは誌面でどうぞ。