素敵なクリスマスケーキが完成して
いよいよ子どもたちにあげるプレゼントの準備になりました。

サンタ手帳に書かれた子どもたちのリストに合わせて、
ナリちゃんが、一つずつ手際よくプレゼントを箱に入れていきます。
「この女の子には、クマのぬいぐるみ。
そしてこっちの男の子にはロボットのおもちゃ。次の男の子には車ね。」
しばらくして、ようやく全部のプレゼントの準備が終わりました!

「ナリちゃん、プレゼントの準備ご苦労さま!よし、じゃあトナカイたちを呼ぼう!」
サンタさんは、チリンチリンチリン、とトナカイベルを鳴らしました。
やってきたのは、大きなオスのトナカイです。
そうです、そのトナカイは、トナちゃん、カイちゃんのパパ、トナカさんでした。
「あれ?もうプレゼントがのっているわ!」
ナリちゃんが、トナカさんのソリにのっている赤い箱に気がつきました。

「ふふふ、ナリちゃん、それはナリちゃんへのクリスマスプレゼントだよ。あけてごらん!」
サンタさんが言いました。
「えっホント?わたしのプレゼント!?」
ナリちゃんが急いで箱を開けると・・・
入っていたのは、赤い柄のトナカイベルでした!

ナリちゃんが赤いトナカイベルを試しにチリン、と鳴らすと
すぐに小さなトナカイたち、トナちゃんとカイちゃんがソリをひいてやってきました。
「ナリちゃん、今年からトナとカイもプレゼントを運ぶんだよ。
これから2匹の面倒は、ナリちゃんが見てくれるね?」
「いいわよ!まかせて!」
ナリちゃんは、トナカイの子どもたちをまかせられて
うれしくてたまりませんでした。
これまではお留守番だったナリちゃん。
今年から初めてサンタさんと一緒にプレゼントを配りに行けるのです。

「さあ、でかけよう!」
サンタさんとナリちゃんは、トナカさんのソリに乗り込みました。
トナカさんが雪の上を駆け出すと、すぐにソリはフワリと空に浮き上がりました。
ふたりがトナカイベルをチリリリンと鳴らすと、
その合図でトナカさんに続いて、プレゼントをたくさん積んだトナリさんが飛び上がり、
その後ろにトナちゃん、カイちゃんが続きました。
ふたりと4匹は、クリスマスの夜空を
子どもたちの家へと飛び立っていきました。
(おしまい)