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『100かいだてのいえ』ができるまで その2
”タテに開く絵本”を思いついて、さっそく建物の中身のスケッチを描き始めました。

まず最初に描いたのは、1階から10階までの部屋です。
ページをめくるごとに変化をつけたいな、と考えて
10階ごとに、違う動物がいろいろなスタイルで暮らしていることにしよう、
と思いついたのですが、最初からあまり突飛だとそのあとの驚きが少なくなってしまうので、
最初の10階は普通に人間の家に近くして、ネズミが住んでいることにしました。

これがそのときに描いたスケッチです。
『100かいだてのいえ』ができるまで その2_f0118538_2242781.jpg
この頃は、かなり細長い絵本を考えていて、
ストーリーやせりふは入れないで絵だけで見せるつもりだったのですが、
偕成社の編集部の方々から、お話を入れたほうがよい、とアドバイスを受け、
文字を入れるために左右の幅を広くすることにしました。

さて、このあたりまでは順調だったのですが、
見開きごとに変わる10種類の動物たちと、部屋のヴァリエーションをどうするか、
また全体を通してのストーリーや、最後の100階をどうするか。
さらに、どんな絵をどんな技法で描くのか。
具体的に考えなければならないことがいっぱい出てきて、
絵本作り、ましてやお話作りに不慣れな僕は途方に暮れてしまいました。

登場人物を決め、ストーリーを考え、自分の絵で物語っていく。
これらのことは僕がこれまでずっと避けてきたことだったんです。

実は、中学生の頃、手塚マンガに夢中になって、マンガを描き始めたのですが
割とすぐに、自分にはお話を作る才能も、個性的な絵を描く才能もないなあ、と
自覚したんですね。

その後、アーティストになっていろいろな創作をするようになっても
そのあたりの分野には、ずっと手を出さないようにしていました。

ところが、今回それが一気に目の前に立ちはだかってしまったんです。
それからずいぶん悩みました…

でも最終的には、とにかく自分の好きなものを描こう、
自分が行ってみたい、住んでみたいと思う家を描こう、と思い始めてから、
徐々に気が楽になって、かなり細かい絵を楽しんで描けるようになりました。
描きたい部屋の様子を思いつくと、自然と登場人物の会話も思いつきました。

先ほどの最初の10階分は最終的にはこんな絵になりました。
『100かいだてのいえ』ができるまで その2_f0118538_22422217.jpg
主人公の名前も、なかなか決められなかったのですが、
僕自身がこの家を探検するつもりで描こう、と思い
自分が子どもの頃に家族に呼ばれていた「トシくん」をもじって、
「トチくん」にしました。

地面から出発する物語でもあるので、
この名前には<トチ=土地>という意味も込めてあるのです。
by iwaisanchi | 2008-06-24 22:42 | ◆100かいだてのいえ
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